座標は多様体上の1点に対して「n個の実数値を対応付ける」という意味を持ちます。このような対応付けを行う関数φ(p)を考え、多様体S上の各点pに対して実数の組を対応させる関数
φ(p) :S→Rn
を座標系とよびます。また、座標系を[ξ] などと書いたりします。
統計的モデルを扱うためには、その性質を生かす座標系をちゃんと選ぶ必要があります。 例えば正規分布の場合、ξ=[μ,σ] ですが、このままでは正規分布の性質をうまく生かすことはできません。 後でも述べますが、情報幾何では統計的モデルを指数関数で表した指数型分布族に書きなおしてやることで、より適切な座標系を定義することができるようになります。