2.情報幾何の基礎知識

参考文献[3],pp31.

(4)確率分布について

 ある事象xが発生する確率を与える関数p(x)を確率分布とよびます。

 確率分布p(x)>0がn個の実数パラメタの組ξ=(ξ1,ξ2,... ,ξn)によって与えられるとき、
p(x,ξ)と書きます。 ξのあらゆる組み合わせを考えて、p(x,ξ)全体の集合、

S = { p(x,ξ) }
統計的モデルとよび、このSをn次元の空間(n次元多様体)として扱います。
統計的モデルには様々な種類があります。以下にその例を挙げます。
1.正規分布 ( x∈R, ξ=[μ,σ], -∞<μ<∞, 0<σ<∞ )
(1)
2.ポアソン分布 ( x∈{ 0, 1, 2,…}, ξ>0 )
 (2)
3.離散分布 ( x∈{ x1, x2, x3, ..., xn }, ξ=[ξ1,…, ξn], ξi>0,<1 )
 (3)

 パラメタξは1つの確率分布の性質を表します。 統計的モデルは、可能な全てのξによる確率分布の集合です。 ξが変化すると確率分布がどのように変化するかという性質が、確率的モデルの性質となり、 これを幾何学的に考えるのが情報幾何です。


Introductory Study of Information Geometry
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