2.情報幾何の基礎知識


(12)双対接続の持つ性質

 双対座標系[θ]と[η]座標系についてもう少し説明します。

 確率的モデルをうまく取り扱うには、双対な2つの接続を使います。つまり、多様体に対して、1つの計量と2つの接続(基本的には1つでよい)を定義するのです。これを記号では、

{S, g, ∇, ∇*}
のように書きます。
 ここでは、g はFisher計量、∇はe-接続、∇*はm-接続を表します。
このとき統計的モデルの多様体Sは、e-接続に対しても平坦ですし、m-接続に対しても平坦なので、双対平坦空間とよばれます。

 双対平坦空間では、双対な2つの接続を使って、次ページに示す性質があります。


Introductory Study of Information Geometry
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