確率分布を幾何学的な視点からとらえるとはどういうことでしょうか。確率分布と言っても、世の中には無数の確率分布が存在します。ここでは確率分布と言った場合、パラメトリックな確率分布を意味します。
ひとつ簡単な例をとりあげましょう。
右の図では上段・下段に2つの正規分布が並んでいます。
上段の正規分布A,Bと下段の正規分布a,bとでは、左右で同じ平均値をもちます。上段では分散が大きく、下段では分散が小さい分布を描いています。
上段の分散の大きなほうが二つの分布の重なる部分が大きいのがわかります。つまり、共通部分が大きいのです。
このような性質を幾何学的な距離としてうまく取り扱うにはどうすればよいでしょうか。それは次のページで説明します。 |